趣味のパワーエレクトロニクス

パワーエレクトロニクス工作日記

パノラマカーミュージックホーン

こんにちは、ノグエレです。

大学も決まって一段落しました。

あと、何時だか応募したパワエレ動画コンテストで最優秀賞を頂きました!

 

パワエレネタではないですが、思い付いた回路があったのでブログにしようと思います。


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(画像は名鉄のホームページから引用)

愛知の皆さん大好きなパノラマカー

パノラマカーにはミュージックホーンというものがついており、

「どけよどけよころすぞ~」

と歌詞がつけられるほど有名です。

登場時の1961年では新型電子部品のトランジスタが各企業で量産が始まっていましたが、まだ真空管も負けずに使われていた頃で、名鉄も何かパノラマカーに新技術を取り入れたいと考えていたのでしょうか、オールトランジスタ回路のミュージックホーンがここに生まれました。

そんなミュージックホーンですが、電子工作界隈では作品例今までありそうでなかったので実際に(即興で適当に)考えてブレッドボードに組んでみました。


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右からスピーカー、メロディ回路、音階制御回路、自作スイッチング電源です。

音階制御回路は実際のホーンと同じようにする2倍の面積のブレッドボートが必要なので今回は半コーラス分の回路だけ組みました。

ロジックICはきちんと組めば誤作動なく動いてくれますがメロディ回路はそうはいきません。

音程やミュージックホーンの質感の調節に2時間半費やしました。

メロディはE、C#、Aの3音で構成されており、NE555の発振周波数はそれぞれ329Hz、554Hz、440Hzにします。

スピーカーに直結しているトランジスタのB-E間には0.1μFのコンデンサがついていますが、これは音をなまらせる働きがあり、この値にすることでより実車の音に近づけています。


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実際の回路図です。

ごく普通の回路?です。

今回はスピーカーにインピーダンスが40Ωのものを使用しましたが、8Ω系を使う場合、マッチングトランスが必要です。山水のST-32がベストでしょう。

 

↓半コーラスの動画

https://twitter.com/EN_gelou/status/1240203451247652864?s=20

 

↓独特な電笛も再現!

https://twitter.com/EN_gelou/status/1240207436536938496?s=20

 

↓回路図です

https://twitter.com/EN_gelou/status/1240220379706085376?s=20

 

電笛は、3音同時に鳴らすだけでいい感じになります。

ブレッドボートから基板に作り替えてもいいですが、そこまでの気力がないので今回はここで終わりにします。

実車の回路はオールトランジスタ式なので私のものとは異なりますが、ミュージックホーンだけでなく電笛も再現できたので、構成的には同じものが作れたのかなと思ってます。

メロディ回路の周波数を決めるCRは経年劣化で値が微妙に変化するので、実車が音痴になっているのも少し分かる気がします。

 

追記:(令和2年3月21日)

フルコーラス基板を作りました。


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↓ちゃんと鳴ります。

https://twitter.com/EN_gelou/status/1241303665400373251?s=19


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回路はこのようになりましたが、基本先程の回路と同じです。

オシログラフは右から(32→1)読んでください。

初め向きを逆にしていました。

 

以下写真
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配線がものすごく大変でしたが、楽しかったです。

基板を組んでちゃんと動くって素晴らしいですね。

 

ここまで読んでくださって誠にありがとうございました。